成人喘息の治療ガイドライン
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季節の変わり目の秋は気候が不安定で寒暖の差が大きく、
また台風のシーズンで気圧も大きく変動しますので喘息が悪化しやすくなります。
日本の喘息の治療指針(ガイドライン)の作成を指導された牧野荘平先生に
ガイドラインについて解説してもらいました。

過去10年間に亘って、本邦および国際的喘息の治療・管理ガイドラインが作られてきました。最新のガイドラインとして、喘息予防・管理ガイドライン2003(JGL2003)とGINA2002とがあります。JGL2003を中心に述べます。

1.概念の変化

喘息治療は、近年長足の進歩を示しました。それは喘息の理解の進化によるものです。
喘息を単に気管支平滑筋の収縮による発作的な呼吸困難を示す症状群とする従来の考えから、喘息は慢性の気道の炎症性疾患であり、気道炎症は気道壁を傷害して過敏にさせ、結果として発作性の症状を頻発させるとの理解に変わったからです。よって、喘息治療は発作時の救急治療中心から、長期的に気道炎症を押さえて、発作を予防することに重点が置かれるようになりました。もう一つの重要な情報は気道のリモデリング(修復過程)の存在です。気道の炎症・傷害が持続すると、修復過程に気管支壁が肥厚して常時気道狭窄があるようになります。
治療が不完全であると喘息発作が頻発し、非可逆性の気道狭窄を伴うことになります。

2.薬物療法

1)長期管理と発作治療

喘息薬物療法は長期管理と急性増悪(発作)の治療に分けられます。この目的のために治療薬を長期管理薬(コントローラー)発作治療薬(レリーバー)の2群に分けることができます。
コントローラーはその作用によって抗炎症薬と長時間作用性気管支拡張薬に分けられます。抗炎症薬は吸入・経口ステロイド薬ロイコトリエン受容体拮抗薬徐放性テオフィリン薬であり、長時間作用気管支拡張薬は長時間作用性β2刺激薬(吸入、経口、貼付)LABA徐放性テオフィリン薬です。この中では吸入ステロイド薬が中心的役割を持っています。
JGL2003は主として薬物による長期管理が見直されています。すなわち、第一に、新しいタイプの吸入ステロイド薬の採用です。ドライパウダー(粉末)吸入薬および非フロンによるスプレーが長期管理薬の中心となっています。

2)喘息重症度に合わせた段階的治療法

第二はEBMによる薬物療法の再構成で、GINAのステップ2(軽症持続型喘息)では低用量吸入ステロイドのオプションとして徐放性テオフィリン、ロイコトリエン受容体拮抗薬、DSCG(インタール)が取り上げられています。また、主軸となる吸入ステロイド薬への徐放性テオフィリン、ロイコトリエン拮抗薬、長時間作用β刺激薬(LABA)の追加効果の確認と、それらの併用により吸入ステロイドを低―中用量に維持することが推奨されています。(主に中等症―重症持続型喘息、ステップ3-4)
第三には、吸入ないし貼付LABAの出現と吸入ステロイドとの併用の重視です。LABAは抗炎症薬との併用が必須です。(主に中等症―重症持続型喘息、ステップ3-4)
レリーバーには吸入/経口短時間作用性β2刺激薬(SABA)、静脈内アミノフィリン、テオフィリン、全身性ステロイド、エピネフリン皮下注射などがあり、吸入β2刺激薬からはじめて、発作の重症度に応じて追加してゆきます。

◆喘息治療ガイドラインのキーポイント

  • ガイドラインは科学的証拠(エビデンス)に基づいて作られている。
    evidence based medicine : EBM
  • 気道炎症の原因を避ける:アレルゲンの除去と回避(特にハウスダスト)、上気道ウイルス感染(感冒)の回避と対応(治療の強化)、気道刺激物(タバコ、汚染大気)の回避・除去
  • 気道炎症の抑制の抑制には抗炎症薬の継続使用が効果的である。
  • 発作治療や長期管理も重症度に応じて薬物療法を強化する。
  • 使用している抗喘息薬の種類と使い方を明示する。特に長期管理薬発作治療薬の違いを患者さんに知らせる。
  • 発作時の対応を明らかにする。発作時には原則として即効性β刺激薬吸入(SABA)を15分おきに3回反復し、無効ならば救急受診する。会話が難しいような重い発作時は直ちに救急受診する。
  • ピークフローメータースパイロメーターで呼吸機能を測定し、症状の重さを客観的に評価する。喘息症状のみをみていると喘息の重症度を過小評価して、治療が不充分となることがある。
  • 喘息死を防ぐ。年間約5000人が喘息で死亡している。根拠のない自信は危険因子である。

◆喘息治療薬の分類とその代表薬

(番号)は下記の協賛製薬企業の番号
>>薬剤解説と写真

A.長期管理薬(コントローラー)

1.抗炎症薬

    1. 吸入ステロイド薬(粉末、非フロンスプレー): フルタイド(6)、キュバール(8) など
    2. 徐放性テオフィリン薬: スロービット(1)、テオロング(2)、ユニフィル(3) など
    3. ロイコトリエン受容体拮抗薬: オノン(4)、キプレス(5) など
    4. 他の抗アレルギー薬: アゼプチン(2)、ケタス(5)、タザノール(10)、ベガ(4)、アイピーディー(7) など
    5. ステロイド薬: プレドニゾロンなど

2.気管支拡張薬

    1. 長時間作用性β2刺激薬(吸入/貼付/経口)(LABA):セレベント(6)、メプチン(3)、ホクナリンテープなど
    2. 徐放性テオフィリン薬:スロービット(1)、テオロング(2)、ユニフィル(3) など

B.発作治療薬(レリーバー)

    1. 吸入短時間作用性β2刺激薬(SABA):サルタノール(6)、メプチンエアー(3)、アイロミール(8) など
    2. 静脈内アミノフィリン・テオフィリン: ネオフィリン(2) など
    3. 静脈内ステロイド薬: サクシゾン、ソルメドロールなど
    4. 注射/経口β2刺激薬、エピネフリン皮下注射: エフェドリン(8)、イノリン(9) など
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気管支喘息(成人・小児)

http://www.jaanet.org/contents/kikan.html
一般臨床医のためのEBMに基づいた喘息治療のガイドライン http://www.jaanet.org/medical/guide.html

喘息EBM集と喘息治療のガイドライン

http://www.allergy.go.jp/allergy/ebm/index.html
世界および国内の喘息ガイドライン:東邦大学メディアセンター http://www.mnc.toho-u.ac.jp/mmc/guideline/index.htm
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リウマチアレルギー情報センター

http://www.allergy.go.jp/
環境再生保全機構 http://www.erca.go.jp/

Minds
日本医療機能評価機構

http://minds.jcqhc.or.jp
Zensoku.jp http://zensoku.jp/
日本医師会ページ http://www.med.or.jp/chishiki/kikansizensoku/001.html

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  • アレルゲン
  • 気道炎症
  • リモデリング
  • 重症度
  • 段階的治療
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  • 発作治療薬
  • 除放性テオフィリン薬
  • 長時間作用性β2刺激薬(LABA)
  • 即効性β刺激薬吸入(SABA)
  • ロイコトリエン受容体拮抗薬
  • ピークフローメーター
  • スパイロメーター

http://www.allergy.go.jp/allergy/guideline/02/index.html
http://www.hi-ho.ne.jp/cedie/b/4.html

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(1) http://www.allergy-i.jp/hifu/index.html
(2) エーザイ株式会社 http://www.eisai.co.jp/
(3) http://www.otsuka.co.jp/
(4) 小野薬品工業株式会社 http://www.ono.co.jp/
(5) 杏林製薬 http://www.kyorin-pharm.co.jp/
(6) グラクソスミスクライン http://glaxosmithkline.co.jp/
(7) 大鵬薬品 http://www.taiho.co.jp/
(8) http://www.dainippon-pharm.co.jp/index.html
(9) 田辺製薬 http://www.tanabe.co.jp/index.html
(10) 鳥居薬品 http://www.torii.co.jp/index.html
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